筋肉を治療対象としている医療従事者にとって、筋肉の状態を正確に評価することは、治療効果を最大限に発揮するためにも、非常に重要な課題です。しかし、筋肉はレントゲンやCTに写りません。MRIやエコーなら筋肉は写りますが、残念ながら筋肉の状態を評価することはできません。筋肉の状態を評価するには、手指で触って正常な筋の触診感と異常な筋の触診感を感じ取るしか方法はありません。そのためには、精度の高い手指の触診感が必要です。
そこで、当研究会では、まず、筋・骨・神経などを3次元的に理解し、実際にそれらを正確に触り分けることができる触察能力を身につけます。そして、治療対象である異常な触診感の筋を見つけ出し、そこが治療刺激により変化するのを感じ取り、その結果として、症状の改善・消失を目指とします。
自分の手指で、筋の状態を把握し、異常な筋が正常な筋へと変化することを感じる取ることができて初めて、自分が何をやっているのかを実感することができると考えています。